【ナゴシドン②】3体の神様、8つの神舞

やねです!
前回の最後に、一般的な「夏越祭」と肝付町岸良地区・平田神社の「ナゴシドン」は少し違う、という話に触れました。
それでは、具体的にどこが違うのでしょうか?

3体の神様

平田神社には3体の祭神がいます。

・大山祇命(おおやまつみのみこと):山をつかさどる神
・猿田彦命(さるたひこのみこと):天孫降臨の際に道案内をつとめた神
・金山彦命(かなやまひこのみこと):鉱山の神

です。
ご神体はそれぞれ鏡になっていて、普段は平田神社に置かれています。

盛夏の平田神社
盛夏の平田神社

このうち、ナゴシドンの主役になるのは猿田彦命。
ナゴシドン当日、大山祇命・猿田彦命・金山彦命を1.8mほどの棒の端に固定された猿田彦命のお面3体に移し、岸良海岸まで連れていきます。
鼻が高いことにちなんで、地元の人は猿田彦命を「ハナタコドン」と呼んで親しんでいます。
岸良ではナゴシドンの行事そのものを「ハナタコドン」と呼ぶくらい、この赤ら顔で鼻が高い神様は有名人ならぬ有名神です。

大海原をバックに立てられる猿田彦命のお面3体
大海原をバックに立てられる猿田彦命のお面3体

岸良海岸に到着すると、猿田彦命のお面3体は潮がけされ、海神の依代(よりしろ)として海を背に立てられます。
そうして、神舞を海神に奉納する準備が整うのです。

8つの神舞

ナゴシドンで披露する神舞は8種類ありました。
過去形なのは、現在も継承できる状態にある神舞は3種類しかないから。

①座着舞(ざつきまい)
②鬼神舞(きしんまい)
③山の神舞(やまのかみまい)
④田之神舞(たのかみまい)
⑤四方鬼神舞(しほうきしんまい)
⑥長刀舞(薙刀舞、なぎなたまい)
⑦十二人剣舞(じゅうににんけんまい、じゅうににんつるぎのまい)
⑧岩戸舞(いわとまい)

内之浦町誌に載っている過去のナゴシドンの様子
内之浦町誌に載っている過去のナゴシドンの様子

このうち、振り付けを覚えている人がいて、ほかの人に教えることができるのは③山の神舞、⑥長刀舞、⑦十二人剣舞のみです。
文書や映像の資料はほとんどなく、口伝に頼るしかないのが現状です。

神舞の歌詞を見ると、いずれも悪疫をうちはらう、荒ぶる神を鎮める、といった内容が主です。
…本当は、かき集めた資料をもとに、神舞のひとつひとつを解説したいところですが…。
それはまたいつか。

平田神社境内に設置されている掲示板
平田神社境内に設置されている掲示板

岸良のナゴシドンの大きな特徴は、平田神社の祭神のお面3体を立てることと、過去8つ存在した神舞を奉納することです、というお話でした。

ちなみに全国の夏越祭でほぼ共通して行なわれている「茅の輪くぐり」の方法も、よくあるものとはちがうんです。
次回はそんな話も交えながら、ナゴシドンの工程をご紹介します(^^)/

<参考>
*内之浦町誌編纂委員会『内之浦町誌』鹿児島県肝属郡内之浦町役場・内之浦町教育委員会、2003.03

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